一応管理人の日記。コメント書き込み歓迎。SSへの要望や催促は禁止。携帯からも見られます。
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
予想以上に久しぶりだった衝動書きSS。教師と生徒。
放課後の実験室。明日の授業の準備をする寡黙な科学教師。そんな先生を誘惑すべく、私は実験室へと入っていった。でも、相手は思ったよりも手ごわかった――。
エロっちぃのを書くべく用意したシチュエーションなのに、活かしきれず終わりました……。ああ、背徳感のあるドロッとした艶っぽい色気を書きたい……。
そんな微妙な失敗作(笑)
放課後の実験室。明日の授業の準備をする寡黙な科学教師。そんな先生を誘惑すべく、私は実験室へと入っていった。でも、相手は思ったよりも手ごわかった――。
エロっちぃのを書くべく用意したシチュエーションなのに、活かしきれず終わりました……。ああ、背徳感のあるドロッとした艶っぽい色気を書きたい……。
そんな微妙な失敗作(笑)
*******************************************
++ 実験室 ++
明日の授業の準備なのか、実験室で寡黙な教師の後姿を見つけた。黙って入り、こっそりと鍵も閉める。もてるけど、女生徒に一切容赦しないらしい先生を誘惑してやろう、と思ったのだ。
好きでもない人を誘惑するほど私も暇じゃない。告白する勇気すらない私が思いついた、ほんの小さないたずら。誘惑したってなびく先生じゃない、ということもわかっている。
放課後、昼間とは違う学校と先生に、私の思考もどうかしたのだろう。
鞄とジャケットを机に置き、先生に背後から抱きついた。
「先生、何してるんですか?」
「明日の準備」
放課後だとか関係なく、先生はやっぱり素っ気ない。世の中でもてはやされている女子高生が抱きついているというのに、先生の作業には何の支障もないらしい。
私を背中にくっつけたまま、先生は、黙々とビーカーの薬品を試験管に均等に移している。
「手伝おうか?」
背中から離れて、先生の隣へ回った。ビーカーが手渡される。
「十本の試験管に、あるていど均等に。薄めてあるが酸性だからこぼさないように」
「はーい」
先生は棚の前へと移動してしまった。全く、私を見ていない。
誘惑をなかば諦めて、普通に手伝おうと試験管と向き合う。
「スポイト、使いなさい」
机の端に、スポイトを置いて、やっぱり先生は棚へと戻っていった。
スポイトで均等に薬品を移しながら、ふと、あることを思いついた。
薄めてあるし、なにより私に手伝わせるくらいだから危険というほどの薬品ではない。以前、薄めた塩酸が指に少しかかってしまったことがあるけど、少し白くなった程度で痛みはほとんどなかった。だから、この方法も大丈夫だろう。
シャツのボタンを開け、スポイトから一滴だけ、胸の上に落としてみた。思った以上にひりつく痛みがはしる。
「い、いたっ」
本当に痛い。私の声に反応した先生が振り向く。
「こぼれたのか?」
「はい」
早足で先生が近付いてきた。
「どこに?」
「こ、ここに……」
先生は一瞬だけ止まったけど、水道の傍へ私を引っ張っていき、片手に水をくんで胸へと何度もかけていった。
指がときどき胸に触れる。でも、先生は気づかない様子で水をかけている。
水を止めた先生は、白衣を脱いで、私の胸を拭いた。タオルもハンカチもないらしい。
「痛むか?」
「冷たい、です」
拭う手を止め、先生は私の胸を凝視する。
「痕が残るのは仕方ないだろう。なんで、こんなところに……」
呟きながら、先生はまた私の胸を拭き始める。
先生の手を握り締め、下着だけの胸を見せ、痕を指でなぞった。
「先生、これ見て何も思わない?」
盛大なため息をついて、先生は濡れたままの白衣を羽織り、馬鹿馬鹿しいと言わんばかりに首を振って、棚から取り出した瓶を検分に戻った。
その背を追って、シャツのボタンを留めずに抱きつく。
「女子高生の胸、そそられない?」
後ろから、ゆっくりと先生の胸を撫でる。ドラマで得た誘惑方法だから、実際に男の人にどんな気持ちをもたらすのかは知らない。
私の胸を強く払った先生が、その勢いで振り向いた。
先生の大きな手が胸をつかむ。
「これでいいのか?」
まさか、と思ったから何も言えなかった。去る者を追う気持ちで誘惑していたのに、逃げるはずの先生が向かってくるなんて予想外だ。見下ろせば、確かに自分の胸。でも、先生の手に包まれている。
頬が熱い。間抜けな顔をしているかもしれない。
黙って私の胸から手を離した先生は、子供の服を着せるように、シャツのボタンを留めていく。
「もう、帰りなさい」
ジャケットと鞄を握らされ、肩をそっと押された。
熱にうかされたように、呆然と促されるままに足だけを動かす。
「辞めさせたいなら、他にも方法はある。こういうことはやめたほうがいい」
先生は、教師を辞めさせるための嫌がらせだと受け取ったのだ。
「違います。……だから、辞めないで。嫌いにならないで」
「お前はここには来なかった。気をつけて帰れ」
実験室から一歩出て、体を反転させ、先生と向き合う。
「先生、さようなら」
ふっ、と先生がかすかに笑った。
「はい、さようなら」
実験室のドアが閉められた。
◇終◇
-----------------------------------------------------
読んでくださってありがとうございました。
衝動書きながら感想は歓迎です
PR
この記事にコメントする
Re:出来れば…
お久しぶりです。感想ありがとうございます。
すみません……。この二人のその後はありません。私の脳内にも全く。
ただ、この二人、実は短編で使っちゃってます。トップにあるバレンタイン小説「名無し」の二人は実はこの二人がもとになってます。先生はこのSSそのまま短編に使っていると思います。
色々な展開、というお言葉でなんとなく「エロ?」とか思ってしまった私はダメ女かもしれません(笑) とりあえず続きはありませんので、幸枝さんの脳内で存分に続きを妄想してくださいませ。
すみません……。この二人のその後はありません。私の脳内にも全く。
ただ、この二人、実は短編で使っちゃってます。トップにあるバレンタイン小説「名無し」の二人は実はこの二人がもとになってます。先生はこのSSそのまま短編に使っていると思います。
色々な展開、というお言葉でなんとなく「エロ?」とか思ってしまった私はダメ女かもしれません(笑) とりあえず続きはありませんので、幸枝さんの脳内で存分に続きを妄想してくださいませ。
SS探しなどにどうぞ
最新コメント
ながの<返信済
(07/27)
ながの<返信済
(05/05)
killerqueen<返信済
(05/02)
killerqueen<返信済
(04/16)
killerqueen<返信済
(01/28)
プロフィール
HN:
水月
性別:
女性
自己紹介:
年齢:30代前半
在住地:近畿地方
執筆歴:15年ほど
執筆ツール:WinXPノートパソコン
在住地:近畿地方
執筆歴:15年ほど
執筆ツール:WinXPノートパソコン