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関係:陸上部の男子と一つ上の先輩女子
場所:学校のグラウンド
内容:筋肉好きな友達に付き合って陸上部を見ていた私。そこへ彼が来て「移動してほしいんですけど」と言う。でも私は素直に従わず……。
行きつけのイラストサイト様を久しぶりに訪れたら、非常に管理人にツボな短髪青年が描かれていたのですが、その絵はすでに人様が「挿絵にしたい」と予約を入れていらっしゃって……にも関わらず妄想止まらず書いてしまった話です。
書きながら展開を考えたりしたのでいろいろとアラはあるかもしれません。まだ本調子じゃないのか、恋愛ベタベタにはなりませんでした。というかこれを書きながら「まだ本調子じゃないな」と実感してしまいました(^_^;)
ちなみに、作中の友達は途中で邪魔になったので撤退(笑)
場所:学校のグラウンド
内容:筋肉好きな友達に付き合って陸上部を見ていた私。そこへ彼が来て「移動してほしいんですけど」と言う。でも私は素直に従わず……。
行きつけのイラストサイト様を久しぶりに訪れたら、非常に管理人にツボな短髪青年が描かれていたのですが、その絵はすでに人様が「挿絵にしたい」と予約を入れていらっしゃって……にも関わらず妄想止まらず書いてしまった話です。
書きながら展開を考えたりしたのでいろいろとアラはあるかもしれません。まだ本調子じゃないのか、恋愛ベタベタにはなりませんでした。というかこれを書きながら「まだ本調子じゃないな」と実感してしまいました(^_^;)
ちなみに、作中の友達は途中で邪魔になったので撤退(笑)
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++ 交換条件 ++
友達に付き添って、陸上部が活動しているグラウンド横のベンチに座っている。
「短パンからのぞく筋肉がたまらない」
ぼんやりと見つめる私の隣で、彼女はうっとりとハードルを跳ぶ男子を見ていた。
走り終えた男子はそのまま私たちのほうへ歩いてくる。私の隣にどっかりと座った。湯気さえも漂ってきそうなほど、彼の体は熱気を放っている。ベンチの下に置かれていたボトルに手を伸ばし、喉を鳴らして飲んでいく。
「あの……」
彼が私のほうを向いた。もちろん、私は彼のことなど名前も知らない。
彼の筋肉に見惚れていた友達が私の腕をつつく。せっかくのチャンスを逃さないで、というような意味らしい。
「なに?」
「ここ、俺らが使うんで、見学なら移動してもらえませんか?」
どうやら、彼は私よりも年下らしい。
陸上部に興味はないので素直に移動すればいいのに、私はなぜかカチンときてしまった。彼の言い方や目にかすかな軽蔑を感じたのだ。
「ここが一番よく見えるの」
移動しない、と言わんばかりに足を地に付け、背筋を伸ばして座り直す。隣で立ち上がりかけていた友達があわてて私の手を引っ張る。
「ちょ、ちょっと……」
「だって、別に陸上部のものって決まってるわけじゃないし」
友達の手にも、彼の言葉にも動じず、私はきっぱりと言い返す。そう、このベンチは陸上部が勝手に使っているだけなのだから。
「先輩に頼まれてるし……どけてもらわないと、俺、困るんですけど」
「ごめんね……。うん、邪魔だよね」
友達が先ほどよりも強い力で私の手を引っ張る。それでも、私は立ち上がらない。友達の顔を見上げた。
「太ももの筋肉好きでしょ?」
「えっ……うん、まあ」
戸惑いながらも、ちゃっかりと答えてしまう彼女。
見上げていた目を彼へと転じる。
「というわけだから、太ももを触らせてくれたら移動してあげる」
「……いいですけど、俺も太もも触らせてもらいます」
「誰の、を?」
「立ち上がってもくれない先輩の」
つまり、私の太ももを触らせてくれたら自分も触らせていい、ということだ。ここで引き下がっては女がすたる、というわけではないけど、彼の挑戦的な空気に押されるように私は頷く。
「いいわよ」
「いいの?」
頷いた私に驚きの声を返したのは友達。
「いいって言ってんだから、ほら、触らせてもらえば?」
「う、うん。……ご、ごめんなさい」
友達の指が彼の太ももを触る、だけではなく、撫でた。申し訳なさそうな顔をしてはいるけど、彼女は嬉しそうに自分の指を眺めている。
「じゃあ、次はそちら。どうぞ」
「セクハラだとか言うのなしですよ」
「言わないわよ」
彼の意外と大きな手が私の太ももに伸びる。
まず五本の指先、そしてゆっくりと手のひらが太ももにつけられる。
予想外に優しく触れられたので、なんだかドキドキしてしまい、さっきまでの調子が狂ってしまう。何も言えない。
「あ、やばい。呼び出しの時間だ。えっと……触らせてくれてありがとう」
友達である彼女が突然言い、校舎に向かって駆けていく。
びくりと震えて、彼の手が太ももから離れた。
何も言わず、彼はスポーツタオルを私の膝の上にのせる。
「汚い手で触って……すんません」
「……いえいえ」
それ以外に何も返せず、のせられたタオルで太ももを拭う。
先ほどと変わってしまった空気に耐えられず、私は立ち上がった。
「お邪魔しました。……まあ、部活がんばって」
「先輩、また、来る?」
彼の眼差しから挑戦的な雰囲気がなくなっていた。
「……たぶん、ね」
陸上にも筋肉にも興味はないし、来ないと言ってしまえばいいのに。
どうやら、私は彼に興味が湧いてしまったらしい。
あいまいな返答を残して、私は逃げるように校舎を目指した。
◇終◇
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読んでくださってありがとうございました。よろしかったらコメント欄などから感想のお声を聞かせてください。
++ 交換条件 ++
友達に付き添って、陸上部が活動しているグラウンド横のベンチに座っている。
「短パンからのぞく筋肉がたまらない」
ぼんやりと見つめる私の隣で、彼女はうっとりとハードルを跳ぶ男子を見ていた。
走り終えた男子はそのまま私たちのほうへ歩いてくる。私の隣にどっかりと座った。湯気さえも漂ってきそうなほど、彼の体は熱気を放っている。ベンチの下に置かれていたボトルに手を伸ばし、喉を鳴らして飲んでいく。
「あの……」
彼が私のほうを向いた。もちろん、私は彼のことなど名前も知らない。
彼の筋肉に見惚れていた友達が私の腕をつつく。せっかくのチャンスを逃さないで、というような意味らしい。
「なに?」
「ここ、俺らが使うんで、見学なら移動してもらえませんか?」
どうやら、彼は私よりも年下らしい。
陸上部に興味はないので素直に移動すればいいのに、私はなぜかカチンときてしまった。彼の言い方や目にかすかな軽蔑を感じたのだ。
「ここが一番よく見えるの」
移動しない、と言わんばかりに足を地に付け、背筋を伸ばして座り直す。隣で立ち上がりかけていた友達があわてて私の手を引っ張る。
「ちょ、ちょっと……」
「だって、別に陸上部のものって決まってるわけじゃないし」
友達の手にも、彼の言葉にも動じず、私はきっぱりと言い返す。そう、このベンチは陸上部が勝手に使っているだけなのだから。
「先輩に頼まれてるし……どけてもらわないと、俺、困るんですけど」
「ごめんね……。うん、邪魔だよね」
友達が先ほどよりも強い力で私の手を引っ張る。それでも、私は立ち上がらない。友達の顔を見上げた。
「太ももの筋肉好きでしょ?」
「えっ……うん、まあ」
戸惑いながらも、ちゃっかりと答えてしまう彼女。
見上げていた目を彼へと転じる。
「というわけだから、太ももを触らせてくれたら移動してあげる」
「……いいですけど、俺も太もも触らせてもらいます」
「誰の、を?」
「立ち上がってもくれない先輩の」
つまり、私の太ももを触らせてくれたら自分も触らせていい、ということだ。ここで引き下がっては女がすたる、というわけではないけど、彼の挑戦的な空気に押されるように私は頷く。
「いいわよ」
「いいの?」
頷いた私に驚きの声を返したのは友達。
「いいって言ってんだから、ほら、触らせてもらえば?」
「う、うん。……ご、ごめんなさい」
友達の指が彼の太ももを触る、だけではなく、撫でた。申し訳なさそうな顔をしてはいるけど、彼女は嬉しそうに自分の指を眺めている。
「じゃあ、次はそちら。どうぞ」
「セクハラだとか言うのなしですよ」
「言わないわよ」
彼の意外と大きな手が私の太ももに伸びる。
まず五本の指先、そしてゆっくりと手のひらが太ももにつけられる。
予想外に優しく触れられたので、なんだかドキドキしてしまい、さっきまでの調子が狂ってしまう。何も言えない。
「あ、やばい。呼び出しの時間だ。えっと……触らせてくれてありがとう」
友達である彼女が突然言い、校舎に向かって駆けていく。
びくりと震えて、彼の手が太ももから離れた。
何も言わず、彼はスポーツタオルを私の膝の上にのせる。
「汚い手で触って……すんません」
「……いえいえ」
それ以外に何も返せず、のせられたタオルで太ももを拭う。
先ほどと変わってしまった空気に耐えられず、私は立ち上がった。
「お邪魔しました。……まあ、部活がんばって」
「先輩、また、来る?」
彼の眼差しから挑戦的な雰囲気がなくなっていた。
「……たぶん、ね」
陸上にも筋肉にも興味はないし、来ないと言ってしまえばいいのに。
どうやら、私は彼に興味が湧いてしまったらしい。
あいまいな返答を残して、私は逃げるように校舎を目指した。
◇終◇
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プロフィール
HN:
水月
性別:
女性
自己紹介:
年齢:30代前半
在住地:近畿地方
執筆歴:15年ほど
執筆ツール:WinXPノートパソコン
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