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仲良くさせていただいている絵描きさんがサイトにアップされた絵……短髪眼鏡男性と肩にもたれて眠る彼女、に触発されて書いたSSです。眼鏡男性が呆れた様子で眠る彼女を見ているのです。
SSを書くにあたり、口調や性格は絵から浮かんでくるままに任せました。
このカップルが歳の差か同じ年付近かは読まれた方にお任せ。私はどっちでもいい感じで書きましたので、どちらで想像されてもしっくりくるかな、と思ってみたり。
絵に触発されて書いたSSなので、これだけ読まれた方にはわかりにくいかもしれませんが、少しでも絵の雰囲気が伝われば幸い。
関係:短髪眼鏡男と彼女
舞台:彼の部屋
内容:ニュース番組を見る彼と眠い彼女
読んでみようと思った方は「SSを~」をクリック。
SSを書くにあたり、口調や性格は絵から浮かんでくるままに任せました。
このカップルが歳の差か同じ年付近かは読まれた方にお任せ。私はどっちでもいい感じで書きましたので、どちらで想像されてもしっくりくるかな、と思ってみたり。
絵に触発されて書いたSSなので、これだけ読まれた方にはわかりにくいかもしれませんが、少しでも絵の雰囲気が伝われば幸い。
関係:短髪眼鏡男と彼女
舞台:彼の部屋
内容:ニュース番組を見る彼と眠い彼女
読んでみようと思った方は「SSを~」をクリック。
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++ 睡魔 ++
午後十時から彼がお気に入りのニュース番組が始まる。でも、私は別にニュースに興味があるわけではない。ただ、彼とこうしてのんびりしているのが好きなのだ。
「眠そうだな。帰るか?」
「ううん、大丈夫」
首を振ってはみたけど、小さなテーブルに肘をついて、かろうじて眠気を抑えている状態。
彼はいつもニュースを見ながら、私にわかりやすい説明を入れてくれる。それが楽しみだった。まだ、寝るわけにはいかない。
ニュースに備えてなのか、彼が眼鏡を外してレンズを拭いている。
肘をついて、首だけを彼に向ける。
「眼鏡って大変だね」
「だが、俺にとってはコンタクトレンズよりましだ」
「そういうもん?」
「人によるだろうが、な」
くだらないことでもいいから会話をしていないと、眠気に思考を持っていかれそうだ。
拭き終えた眼鏡をかけ、彼が私の顔を覗き込んでくる。
「車で送るから……帰るか?」
首を振った。否定の意味もあるけど、睡魔を追い出すためでもある。
「いいよ。私を送ってたらニュースが見られなくなる」
「お前、ニュースなんて見ないだろ?」
「ニュースは見ないけど、解説聞きたい」
「……わかった。だが、限界がきたら言えよ」
「了解です」
テレビから、ニュース番組のオープニングテーマが流れ始める。私を気にしていた彼の目線がテレビへと移った。
私もテレビを見ることにしたけど、これがまずかった。穏やかなバイオリンの音楽に併せて、今日のニュースがダイジェストで流れていく。あわただしく変わる画面を見ていたら、ますます瞼が重くなってしまった。
「……ごめん」
そのまま顔を伏せて寝ればいいのに、私は彼のほうへと体を倒した。邪魔になる、とわかっていても彼の吐息の届く範囲にいたかったのだ。
「だから、言っただろ……」
目を閉じた私の耳元で聞こえた彼の声。
私は意識を睡魔に預けた――。
くすぐったい。頬に何かが触れている。
寝る前には点いていたテレビが消されている。
何かが私の頬をつまんだ。感触を楽しむように揉んでいる。
「……起きろ」
彼の声にうながされるように、ゆっくりと私は目を開ける。
顔を上げると呆れた目とかち合った。
「あ、ごめん。寝ちゃった」
「番組が始まった瞬間から予測済みだ」
「あっ……」
「はあ?」
「息がかかってくすぐったい」
彼が話すたびにかすかな温かさが頬に触れる。それが心地いい。にんまりと笑いながら言葉にしてしまったのは、まだ私が寝ぼけていたからだろう。
彼には顔をそらされ、盛大なため息をつかれてしまった。
私を軽く押して離れた彼は、立ち上がってかけてあった上着を羽織る。私のコートを投げつけ、
「送る。車内でたっぷり寝ろ」
無愛想に言って、テーブルからキーケースを取り、先に玄関へと向かっていった。
コートを羽織って、鏡で簡単に髪を直して彼を追う。
ブーツを履きながら、立っている彼を見上げた。
「襲いたくなった?」
「少し、な。……俺の理性をあまり過信するなよ」
「襲えばよかったのに」
呆れられると思ったけど、短い髪をくしゃりとつかみ、彼が不敵な笑みを浮かべた。
「今度はそうするさ」
キーケースを振りながら、まだブーツを履いていない私を置いて、彼は部屋を出た。
◇終◇
---------------------------
読んでくださってありがとうございました。短いSSではありますが、下のコメントなどから感想のお声を聞かせてくださると嬉しいです。
++ 睡魔 ++
午後十時から彼がお気に入りのニュース番組が始まる。でも、私は別にニュースに興味があるわけではない。ただ、彼とこうしてのんびりしているのが好きなのだ。
「眠そうだな。帰るか?」
「ううん、大丈夫」
首を振ってはみたけど、小さなテーブルに肘をついて、かろうじて眠気を抑えている状態。
彼はいつもニュースを見ながら、私にわかりやすい説明を入れてくれる。それが楽しみだった。まだ、寝るわけにはいかない。
ニュースに備えてなのか、彼が眼鏡を外してレンズを拭いている。
肘をついて、首だけを彼に向ける。
「眼鏡って大変だね」
「だが、俺にとってはコンタクトレンズよりましだ」
「そういうもん?」
「人によるだろうが、な」
くだらないことでもいいから会話をしていないと、眠気に思考を持っていかれそうだ。
拭き終えた眼鏡をかけ、彼が私の顔を覗き込んでくる。
「車で送るから……帰るか?」
首を振った。否定の意味もあるけど、睡魔を追い出すためでもある。
「いいよ。私を送ってたらニュースが見られなくなる」
「お前、ニュースなんて見ないだろ?」
「ニュースは見ないけど、解説聞きたい」
「……わかった。だが、限界がきたら言えよ」
「了解です」
テレビから、ニュース番組のオープニングテーマが流れ始める。私を気にしていた彼の目線がテレビへと移った。
私もテレビを見ることにしたけど、これがまずかった。穏やかなバイオリンの音楽に併せて、今日のニュースがダイジェストで流れていく。あわただしく変わる画面を見ていたら、ますます瞼が重くなってしまった。
「……ごめん」
そのまま顔を伏せて寝ればいいのに、私は彼のほうへと体を倒した。邪魔になる、とわかっていても彼の吐息の届く範囲にいたかったのだ。
「だから、言っただろ……」
目を閉じた私の耳元で聞こえた彼の声。
私は意識を睡魔に預けた――。
くすぐったい。頬に何かが触れている。
寝る前には点いていたテレビが消されている。
何かが私の頬をつまんだ。感触を楽しむように揉んでいる。
「……起きろ」
彼の声にうながされるように、ゆっくりと私は目を開ける。
顔を上げると呆れた目とかち合った。
「あ、ごめん。寝ちゃった」
「番組が始まった瞬間から予測済みだ」
「あっ……」
「はあ?」
「息がかかってくすぐったい」
彼が話すたびにかすかな温かさが頬に触れる。それが心地いい。にんまりと笑いながら言葉にしてしまったのは、まだ私が寝ぼけていたからだろう。
彼には顔をそらされ、盛大なため息をつかれてしまった。
私を軽く押して離れた彼は、立ち上がってかけてあった上着を羽織る。私のコートを投げつけ、
「送る。車内でたっぷり寝ろ」
無愛想に言って、テーブルからキーケースを取り、先に玄関へと向かっていった。
コートを羽織って、鏡で簡単に髪を直して彼を追う。
ブーツを履きながら、立っている彼を見上げた。
「襲いたくなった?」
「少し、な。……俺の理性をあまり過信するなよ」
「襲えばよかったのに」
呆れられると思ったけど、短い髪をくしゃりとつかみ、彼が不敵な笑みを浮かべた。
「今度はそうするさ」
キーケースを振りながら、まだブーツを履いていない私を置いて、彼は部屋を出た。
◇終◇
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読んでくださってありがとうございました。短いSSではありますが、下のコメントなどから感想のお声を聞かせてくださると嬉しいです。
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お久しぶりです
お久しぶりですね。楽しみにしていたSSがあって衝動的に読んでしまいました(笑)
今回もキュンキュンしてしまい、ああ幸せという心境です!!男性の眼鏡・・・私を殺したいんですか?っていうくらい過剰に反応してしまいます。
管理人様の男性には毎度キュンキュンしてしまいますが、今回のお話は女の子も去ることながら、特に男性はど真ん中ストレートでした。
本当に良いんですよ。
てか私はこんなことしかいえないですね。すみません(泣
でもとても今回も良かったです。読ませて頂きありがとうございました。
今度はもう少し長いものをお待ちしております。
すみません。シャシャりました・・
これからも頑張って下さいませ。
今回もキュンキュンしてしまい、ああ幸せという心境です!!男性の眼鏡・・・私を殺したいんですか?っていうくらい過剰に反応してしまいます。
管理人様の男性には毎度キュンキュンしてしまいますが、今回のお話は女の子も去ることながら、特に男性はど真ん中ストレートでした。
本当に良いんですよ。
てか私はこんなことしかいえないですね。すみません(泣
でもとても今回も良かったです。読ませて頂きありがとうございました。
今度はもう少し長いものをお待ちしております。
すみません。シャシャりました・・
これからも頑張って下さいませ。
Re:お久しぶりです
少しお久しぶりになりますね。今日、携帯のテンプレートを見直し、カテゴリーが表示されるようにしたのでSSも探しやすくなったかと思います。
男性の眼鏡は私のせいじゃないですよ(笑) 全ては私のツボにはまってしまったイラストにあるのです。絵から浮かぶイメージのままに私は妄想しただけなので、今回の男性が桔李徒さんのど真ん中だとしたら、それは絵の力も大きく関わっているかと……。今回みたいな男性だったら短編コーナーにあったかもしれませんし、なかったかもしれません(笑)
感想の言葉は気にしないでください。桔李徒さんの感想からは言葉の間からものすごく「好きなんだ」という気持ちが伝わってきてますから♪ たった一言でも「本当に伝えたい」と思う人の書いたものは不思議と伝わってくるんですよ。また感想を書かれることがあったら、そういうことは気にせずに思ったままをどんどん伝えてください。
このSSの長さについて。携帯から見ておられるかはわかりませんが、一応、私は小説サイトをメインに運営してます。ここは日記の合間に「長さを気にせず、書きたいと思うままに、書きたい形式で書いた作品」つまりは「好き放題に書いたもの」を放り込んでおく場に過ぎず、サイトには短編やシリーズ小説、お題小説などメインの小説があります。携帯から見られなかったら申し訳ないのですが、物足りないと感じられる分はメイン小説で補っていただければ幸いです。失礼を承知で言わせていただきますが、ここをメインに更新しているわけではない、ということをご理解ください。
これからも長さを気にせずとにかく書いたものを放り込んでいきますし、物足りなさを感じられることもあるとは思いますが、「管理人のネタ帳を覗き見る」ような気持ちで読んでいただければと思います。偉そうなことを申しましたが、これからも読んでいただければ嬉しいです。感想、ありがとうございました。
男性の眼鏡は私のせいじゃないですよ(笑) 全ては私のツボにはまってしまったイラストにあるのです。絵から浮かぶイメージのままに私は妄想しただけなので、今回の男性が桔李徒さんのど真ん中だとしたら、それは絵の力も大きく関わっているかと……。今回みたいな男性だったら短編コーナーにあったかもしれませんし、なかったかもしれません(笑)
感想の言葉は気にしないでください。桔李徒さんの感想からは言葉の間からものすごく「好きなんだ」という気持ちが伝わってきてますから♪ たった一言でも「本当に伝えたい」と思う人の書いたものは不思議と伝わってくるんですよ。また感想を書かれることがあったら、そういうことは気にせずに思ったままをどんどん伝えてください。
このSSの長さについて。携帯から見ておられるかはわかりませんが、一応、私は小説サイトをメインに運営してます。ここは日記の合間に「長さを気にせず、書きたいと思うままに、書きたい形式で書いた作品」つまりは「好き放題に書いたもの」を放り込んでおく場に過ぎず、サイトには短編やシリーズ小説、お題小説などメインの小説があります。携帯から見られなかったら申し訳ないのですが、物足りないと感じられる分はメイン小説で補っていただければ幸いです。失礼を承知で言わせていただきますが、ここをメインに更新しているわけではない、ということをご理解ください。
これからも長さを気にせずとにかく書いたものを放り込んでいきますし、物足りなさを感じられることもあるとは思いますが、「管理人のネタ帳を覗き見る」ような気持ちで読んでいただければと思います。偉そうなことを申しましたが、これからも読んでいただければ嬉しいです。感想、ありがとうございました。
えっと・・・
水月さんが書こう!!と衝動的に思ったサイトさんの絵を拝見していないので、
水月さんが書いた小説を読んで情景を想像した形になりましたが、
改めて、その衝動的に書こう!!と思ったサイトさんの絵を見て読んでみたいなぁ~と思いました。
きっと、更に楽しめるんだろうな~と。
そんな風に思った作品でした。
うまく言葉に出来なくて申し訳ないですが、どうかこの拙い言葉で、
気持ちを汲み取って下さいませ(笑)
水月さんが書いた小説を読んで情景を想像した形になりましたが、
改めて、その衝動的に書こう!!と思ったサイトさんの絵を見て読んでみたいなぁ~と思いました。
きっと、更に楽しめるんだろうな~と。
そんな風に思った作品でした。
うまく言葉に出来なくて申し訳ないですが、どうかこの拙い言葉で、
気持ちを汲み取って下さいませ(笑)
Re:えっと・・・
いつも感想ありがとうございます。気持ちは確かに受け取らせていただきました(笑)
私の小説の読んだうえで「絵を見たい」と思っていただけたのはその絵師様が好きな私としても嬉しいです。今回のSSはその絵で書いたようなものですから、絵を見ていただけたら一番なのですが、実はそのサイトの管理人さんとは、こちらとは別のところで知り合ったので安易にこちらにURLなどを載せることはちょっとできないのです。
ただ、URLを載せることは叶わずとも、幸枝さんのことを伝え、URLを教えることは可能か管理人さんに聞いてみますので、許可をいただけましたらURLを添えて幸枝さんにメールさせていただきますね。あちらの管理人さんの都合もありますので少しお待たせしてしまうと思いますが……。
私の小説の読んだうえで「絵を見たい」と思っていただけたのはその絵師様が好きな私としても嬉しいです。今回のSSはその絵で書いたようなものですから、絵を見ていただけたら一番なのですが、実はそのサイトの管理人さんとは、こちらとは別のところで知り合ったので安易にこちらにURLなどを載せることはちょっとできないのです。
ただ、URLを載せることは叶わずとも、幸枝さんのことを伝え、URLを教えることは可能か管理人さんに聞いてみますので、許可をいただけましたらURLを添えて幸枝さんにメールさせていただきますね。あちらの管理人さんの都合もありますので少しお待たせしてしまうと思いますが……。
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プロフィール
HN:
水月
性別:
女性
自己紹介:
年齢:30代前半
在住地:近畿地方
執筆歴:15年ほど
執筆ツール:WinXPノートパソコン
在住地:近畿地方
執筆歴:15年ほど
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