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関係:マフィア系組織のボス(盲目)と側近の女性
場所:ボスの部屋
内容:盲目のボスは手を前にかざして歩く癖がある。上半身裸になった私の胸にボスの手が触れて――

去年の1月頃に発売されて、当時やりまくっていたアクションゲーム「グランド○○○オート」に出ていた中国マフィア(?)の幹部である「ウー○ームー」のストイックさと黒ずくめ具合に惚れていたのですが、入浴時に突如「彼に惚れてる側近女性がいたら……」と思いついて浮かんだ話です。
久しぶりに衝動のままに書きました。やっぱり書き上げた後の達成感みたいなものは気持ちいいです。
本当は実はエロい展開になる予定だったのですが、どうにもエロよりもドキドキを優先してしまう私(^_^;) 主従関係で男性上位は書くことないと思ってたのですけど、こういうのも意外といいッスね(笑)

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SSを書ける程度には腰痛ましになりました。一時期は本当にどうなることかと思うくらいに腰がだるかったんですけど……。
久しぶりの執筆は腰よりも指が妙にだるいです。タイピングにブランクあるから妙に指に力が入ってしまって(^_^;)
久しぶりの執筆の場合はSSから始めないと体が悲鳴あげそうです(笑)

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 ++ 答え ++

 前に伸ばされた盲目のボスの手が、裸になった私の胸に触れる。
 失礼、と即座に方向転換をするボスの前に再び立った。もちろん、手は胸に触れる。
 ボスに介添えの手などいらない。杖の代わりに手で直接触ることで方向をつかんでいるのだ。
 立ち止まったボスはやがて手をおろした。
「なぜ、私の行く先々にお前の胸があるのだ?」
 サングラスに覆われたボスの目が動揺を見せることはない。
「服を脱いでいるからです」
「誰かに強要でもされたか?」
「いえ、自分の意思です」
「なるほど」ボスの両手が私の胸を探り、輪郭を撫でる。「確かに何も着けていないな」
 ボスの手が離れた後も、私の胸はその甘い指の感触を求めてわずかに疼いていた。
「なぜ脱いでいるのか聞かないのですか?」
「今夜の女の手配に手間取ったか? こんな男は嫌だと断られたか?」
 自嘲気味にボスは口の端をゆがませて笑う。
 目が見えなくてもボスは普通の男性で性欲もある。一夜限りの相手をする女性を私がいつも手配しているのだ。
「手配は……しました」
「ならば、その女を呼べ」
 スーツのパンツのホックを外し、するりと足元へ滑り落とす。
「ボスの目の前に」
「目の前にいるのはお前だ。そこまで馬鹿ではない」
「私も女です」
「ああ、そうだったな」
 ボスがダークスーツのジャケットを脱ぎ、私の足元へと放り投げた。
「それを着て出て行け、今すぐ」
 足元のジャケットを拾い、私には大きいそれに腕を通す。体がボスの香りに包まれる。ジャケットごと自分の体を抱きしめた。
 断られた私に待っているのはボスからの解雇通告だろう。組織の機密を知っている私は命をとられてもおかしくはない。どちらにせよ、もうボスと会うことはかなわない。いや、問題はそんなことじゃない。ボスにとっては抱く価値すらない女なのだ。
 後悔、不安、情けなさが塊となって目から流れ落ちる。
「泣くのは出て行ってからにしてもらおう」
「……はい」
 パンツを元に戻し、脱いだ服を拾い上げて扉へと向かう。
「一つ、お前に聞いておきたい」
 背後から聞こえたボスの低い声に振り向く。
「何でしょうか?」
「お前は私に抱かれることを望んでいるのか?」
 容易に答えられる質問ではなかった。
 ごまかそうかしばらく悩んだ末、はい、と答えると、ふっとボスがかすかな笑みを浮かべた。
「女を隠していたのか……」
「そうしなければボスの傍にいられませんでしたから」
 ボスが手を前にかざして近づいてくる。今度は私の胸ではなく、頬にボスの手が触れた。
「私の傍にいたいか?」
「はい」
「女を抱く時は一切感情はない。それでも抱かれたいか?」
「……はい」
「不満そうだな」
「いえ……」
 ボスの指が頬にかすかに残る涙を拭う。
 私の唇を探るように指が動き、直後、ボスの顔が近づいてくる。
「ボス?」
「これが……答えだ」
 低い呟きと共に、意外と熱い唇が私の口を覆った。


 ◇終◇


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読んでくださってありがとうございました。感想がありましたらコメント欄などから聞かせてくださると今後の励みになります。
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待ってました
待ってました!
すごく感激です。お久し振りです。桔李徒です、はい。 冒頭にも書きましたが待ってました!
しかも待っていた衝動書きに新たなカップル誕生!!
ボスと側近の女
ヤバいですね。エロいのも私は読めますが、てか管理人さんの小説は全部好きですが。
新しい関係性でしかもプラトニックで終わるところが好きでした。
女の人の切ない心理だとか、ボスの盲目って設定がかなりヒットです。
嫌われたくない心って堪らないですね!!
素敵な衝動書きをアップして頂けて感無量でした
桔李徒 2008/01/25(Fri)00:06:44 編集
Re:待ってました
お久しぶりです。お待たせいたしました、と言ったほうがよかったのでしょうか(笑) SSを楽しみにしてくださってる方がいるとは思わず……もうとっくに忘れ去られているだろうと思っていました(^_^;)
新たなカップル誕生ですね。忍者と姫といい、特殊なカップリングになるとなぜかプラトニックな方向に走りがちです。私自身も気に入っているだけに簡単にエロ展開にもっていくのが惜しいといいますか、エロよりもドキドキのほうが私が好きというか……あ、つまりは私の好みが出てしまうわけですね(笑)
切なさを感じとっていただけて嬉しいです。もう本当に切ない関係だとか心情だとか大好物な私です。相手がちょっと冷酷ってのも好きです。衝動書きには容赦なく私の好物を詰め込んでます。
盲目かつ裏組織ものだけにネタはまだまだ脳内にありますので、また書くこともあると思います。次回作も桔李徒さんのお好みにはまることを祈りつつ……(笑)
【2008/01/26 00:43】
うはっ
ん、既にコメントされている方がいますのかぶってますが、待ってました。そんで感激です。
元のネタはわかりませんがこういう組み合わせもいいんですね。と実感。エッチな話はエロゲやら官能小説やらでいくらでもゲットできますが、好みに合った作品(シナリオ)に出会えるのはやはりここしかなかったりするなぁという感じで。
oiai 2008/01/28(Mon)19:09:23 編集
Re:うはっ
あ、あの、もしかしなくてもotiaiさんですよね?(「t」抜けてますが。笑)
待っててくださった方がさらにいたのですね。こちらこそ感激までしていただけるとは……ありがとうございます。
元のネタはわからなくても全然支障はないと思います。設定としては盲目というところとマフィア系組織幹部というところくらいしか影響受けてないので。
エロゲですか……うはっ(笑) 私は毎回エロを書きたいわけではないので、むしろエロを求めている方には物足りないくらいだと思います。だからシナリオが好みと言っていただけるのは本当に純粋に嬉しいです。ここしかない、とかもう最高のお言葉をありがとうございます。
この勢いのままにまた何かSSを提供できれば(笑)
【2008/01/29 00:18】
SS探しなどにどうぞ
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