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関係:教師と生徒
場所:廊下
内容:体調不良で授業を抜けて保健室へ向かう私。だるい体をひきずるように歩く私の前から先生が歩いてきて――。
前回の軟派白衣先生の再来です(笑)
前回のSSをネタ元のネット友達に送ったら、「昔、熱が出た時に先生に●●●(SSネタバレのため伏せ)して保健室につれていってもらったことがあるんです」と返信でエピソードが書かれていて、それを読んだ瞬間にあの白衣先生と生徒のやりとりが浮かんでしまいました。
先生らしくない先生と、あくまでつっぱる生徒の彼女のやりとりを書くのが楽しくなってきました。この先生は他の女子にもこんなに口説き文句吐いてるわけじゃないですよ。というわけでこの二人は隠れ両思い設定(笑)
場所:廊下
内容:体調不良で授業を抜けて保健室へ向かう私。だるい体をひきずるように歩く私の前から先生が歩いてきて――。
前回の軟派白衣先生の再来です(笑)
前回のSSをネタ元のネット友達に送ったら、「昔、熱が出た時に先生に●●●(SSネタバレのため伏せ)して保健室につれていってもらったことがあるんです」と返信でエピソードが書かれていて、それを読んだ瞬間にあの白衣先生と生徒のやりとりが浮かんでしまいました。
先生らしくない先生と、あくまでつっぱる生徒の彼女のやりとりを書くのが楽しくなってきました。この先生は他の女子にもこんなに口説き文句吐いてるわけじゃないですよ。というわけでこの二人は隠れ両思い設定(笑)
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++ 揺れる背中 ++
あまりの腹痛に授業を抜け出した。もちろん教科担当の許可はとってある。
朝から少しお腹の調子が悪いとは思っていたけど、学校を休むまでもないだろうと判断したのがあだになったようだ。
各教室から先生の声が聞こえる廊下をゆっくり歩く。
保健室のある南校舎への渡り廊下、前からペタペタとサンダルを鳴らしながら白衣が歩いてくる。いや、正確に言えば白衣を着た先生が歩いてくる。
憎まれ口を叩く余裕もなく、私は何も言わずに先生の横を通り過ぎた。
「さぼり……には見えないね」
サンダルの音が私の後ろから聞こえてくる。
「お腹痛いんで」
「女子のアレ?」
「たぶん……違う」
後ろから頭をつかまれた。額を冷たいものが覆う。気持ちいいと思ったものは――先生の手。
こんな状態ながら私の頭は、先生の手は意外と大きい、と考える余裕もあるらしい。
「熱あるんじゃない?」
「ですか?」
「俺より熱い」
「じゃあ、やばいかも……」
熱があると言われた瞬間、かろうじて歩いていた体がさらに重みを増す。おもわずその場にしゃがみこんでしまった。
先生も隣にしゃがみ、私の顔を覗き込む。
「吐く?」
「大丈夫。しんどい」
「もう歩きたくない?」
「……うん、歩きたくない」
先生の口調が優しいから、ついつい甘えたくなる。
頭はボーッとしてるし、体は重い。歩きたくない気持ちがあるのは本当だ。
「あーあ、子供になってるね」
私の目の前に大きくて白いものが現れた。
「何ですか?」
「保健室まで運搬」
「どうやって?」
「おんぶ。……警戒しなくてもちゃんと保健室に連れて行くよ」
ここでしゃがみこんでいても体は楽にはならない。歩きたくない。でも、先生に全体重を預けられるほどスタイルに自信もない。きっと重い。
答えの出ない思考が延々と頭を巡る。
「保健室のベッドで横になりたいでしょ?」
「……なりたい」
「俺が無理やり抱き上げるよ?」
「……いや」
「言うと思った」
手を伸ばして先生の背中を這い上がる。
先生が膝の裏に手を入れ、立ち上がった。視界が上昇する。
「しっかりつかまって」
「……はい」
答えた瞬間、先生が変な声をあげた。
「首に息を吹きかけるのは……まずい」
「かけてません」
「そこ、俺の性感帯だから気をつけて」
大きく息を吸い、首に向かってふっと吹きかける。先生の体がぴくりと震えたのがわかった。これは面白いかもしれない。
「わざとやった?」
「しんどいので」
「あっ……そう」
膝裏に手をあてたまま、指を滑らせた先生が太ももを撫でてきた。
「やめてください」
「手が滑っただけ」
熱が出ているせいなのか、先生の顔が近いせいなのか、顔がどんどん熱くなる。心なしか胸の鼓動も少し早い。
先生の肩にもたれるように顔を近づけ――首に唇を一瞬だけ触れさせた。
また、先生が震えた。でも、さっきみたいにからかいの言葉は返ってこない。
「君が病人でなかったら……」
先生の声が近い。
口調は軽薄な先生だけど、声は意外と低くて私好みなのだ。
「うん」
「誰もいない教室に連れ込んで」
「……うん」
先生の言葉が途切れた。
熱で体はだるいけど、誰もいない教室に連れ込まれるのも悪くはない。小さい子供のように、先生の首にしがみつく。
「とりあえず保健室行こうか。君、熱のせいか素直すぎて……怖い」
「怖い?」
「俺も変なこと言いそうになる」
「いつも言ってるのに?」
「……それもそうだ」
「嘘です。私にとっては……」
「なに?」
「……変なこと言いそうになるんで、やめます」
「そりゃ残念」
笑いに揺れる先生の肩に頭をのせた。
熱が出てよかったかもしれない――。
少しだけ、そう思った。
◇終◇
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読んでくださってありがとうございました。よかったらコメント欄などから感想の声を聞かせてください。
++ 揺れる背中 ++
あまりの腹痛に授業を抜け出した。もちろん教科担当の許可はとってある。
朝から少しお腹の調子が悪いとは思っていたけど、学校を休むまでもないだろうと判断したのがあだになったようだ。
各教室から先生の声が聞こえる廊下をゆっくり歩く。
保健室のある南校舎への渡り廊下、前からペタペタとサンダルを鳴らしながら白衣が歩いてくる。いや、正確に言えば白衣を着た先生が歩いてくる。
憎まれ口を叩く余裕もなく、私は何も言わずに先生の横を通り過ぎた。
「さぼり……には見えないね」
サンダルの音が私の後ろから聞こえてくる。
「お腹痛いんで」
「女子のアレ?」
「たぶん……違う」
後ろから頭をつかまれた。額を冷たいものが覆う。気持ちいいと思ったものは――先生の手。
こんな状態ながら私の頭は、先生の手は意外と大きい、と考える余裕もあるらしい。
「熱あるんじゃない?」
「ですか?」
「俺より熱い」
「じゃあ、やばいかも……」
熱があると言われた瞬間、かろうじて歩いていた体がさらに重みを増す。おもわずその場にしゃがみこんでしまった。
先生も隣にしゃがみ、私の顔を覗き込む。
「吐く?」
「大丈夫。しんどい」
「もう歩きたくない?」
「……うん、歩きたくない」
先生の口調が優しいから、ついつい甘えたくなる。
頭はボーッとしてるし、体は重い。歩きたくない気持ちがあるのは本当だ。
「あーあ、子供になってるね」
私の目の前に大きくて白いものが現れた。
「何ですか?」
「保健室まで運搬」
「どうやって?」
「おんぶ。……警戒しなくてもちゃんと保健室に連れて行くよ」
ここでしゃがみこんでいても体は楽にはならない。歩きたくない。でも、先生に全体重を預けられるほどスタイルに自信もない。きっと重い。
答えの出ない思考が延々と頭を巡る。
「保健室のベッドで横になりたいでしょ?」
「……なりたい」
「俺が無理やり抱き上げるよ?」
「……いや」
「言うと思った」
手を伸ばして先生の背中を這い上がる。
先生が膝の裏に手を入れ、立ち上がった。視界が上昇する。
「しっかりつかまって」
「……はい」
答えた瞬間、先生が変な声をあげた。
「首に息を吹きかけるのは……まずい」
「かけてません」
「そこ、俺の性感帯だから気をつけて」
大きく息を吸い、首に向かってふっと吹きかける。先生の体がぴくりと震えたのがわかった。これは面白いかもしれない。
「わざとやった?」
「しんどいので」
「あっ……そう」
膝裏に手をあてたまま、指を滑らせた先生が太ももを撫でてきた。
「やめてください」
「手が滑っただけ」
熱が出ているせいなのか、先生の顔が近いせいなのか、顔がどんどん熱くなる。心なしか胸の鼓動も少し早い。
先生の肩にもたれるように顔を近づけ――首に唇を一瞬だけ触れさせた。
また、先生が震えた。でも、さっきみたいにからかいの言葉は返ってこない。
「君が病人でなかったら……」
先生の声が近い。
口調は軽薄な先生だけど、声は意外と低くて私好みなのだ。
「うん」
「誰もいない教室に連れ込んで」
「……うん」
先生の言葉が途切れた。
熱で体はだるいけど、誰もいない教室に連れ込まれるのも悪くはない。小さい子供のように、先生の首にしがみつく。
「とりあえず保健室行こうか。君、熱のせいか素直すぎて……怖い」
「怖い?」
「俺も変なこと言いそうになる」
「いつも言ってるのに?」
「……それもそうだ」
「嘘です。私にとっては……」
「なに?」
「……変なこと言いそうになるんで、やめます」
「そりゃ残念」
笑いに揺れる先生の肩に頭をのせた。
熱が出てよかったかもしれない――。
少しだけ、そう思った。
◇終◇
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読んでくださってありがとうございました。よかったらコメント欄などから感想の声を聞かせてください。
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あの、萌え死にます。
私の胸をトキメキで破壊するおつもりでしょう?そうなのでしょう!?もうっ!
……まんまと破壊されました。
こういうタイプの先生、確かに珍しいですよねー!色々なタイプの男性を書けて、しかもそれが皆カッコイイだなんて…ずるいです(笑)才能をわけて下さい。
もーもーシリーズ化ー絶対シリーズ化希望ですから!きーっ!←好きすぎて悔しい。
Re:あの、萌え死にます。
あ、なるほど。破壊されたんですね……(笑)
かなむさんはいつもの大人男性みたいなのが好きだと思ってましたが、意外とこういう先生もいけるクチなのですね。了解です。今後の参考にします(笑)
今回みたいな先生は初挑戦ですって。自分でもオタメシのつもりで書いてみたら、なんか周りに好評だったのです。割と明確にイケメンらしいことを描写してるから?(笑)
シリーズ化にしてるつもりはなく、単純にこの先生書くの楽しいから書いてるだけなのですが……ええい、要望にお応えして……たぶんまた書きますよ。だからそんなキーキー言わんでください(笑)
かなむさんはいつもの大人男性みたいなのが好きだと思ってましたが、意外とこういう先生もいけるクチなのですね。了解です。今後の参考にします(笑)
今回みたいな先生は初挑戦ですって。自分でもオタメシのつもりで書いてみたら、なんか周りに好評だったのです。割と明確にイケメンらしいことを描写してるから?(笑)
シリーズ化にしてるつもりはなく、単純にこの先生書くの楽しいから書いてるだけなのですが……ええい、要望にお応えして……たぶんまた書きますよ。だからそんなキーキー言わんでください(笑)
Re:無題
Yuzuさん、感想ありがとうございます。
ツボど真ん中ですが……(笑)
この女の子キャラは私も好きですが、この先生のタイプはあまり書かないので、微妙にまだキャラがつかめてなくて書きにくかったりします(^_^;)
SSはいつも衝動で書くので「また書きます」とお約束はできませんが、もしまたこの先生が登場した際にはぜひ萌えてやってください。
ツボど真ん中ですが……(笑)
この女の子キャラは私も好きですが、この先生のタイプはあまり書かないので、微妙にまだキャラがつかめてなくて書きにくかったりします(^_^;)
SSはいつも衝動で書くので「また書きます」とお約束はできませんが、もしまたこの先生が登場した際にはぜひ萌えてやってください。
SS探しなどにどうぞ
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性別:
女性
自己紹介:
年齢:30代前半
在住地:近畿地方
執筆歴:15年ほど
執筆ツール:WinXPノートパソコン
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