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関係:教師と生徒
内容:突然の先生からの電話。私が学校に指輪をつけていった理由。
年明けは忙しく、風邪もひいたり、でかなりさぼっておりました。すみません……。
今年最初のSSは白衣先生です。
本当はバレンタインSSを書くつもりでしたが、バレンタインネタよりも先にこっちが浮かんでしまったので書いてみました。電話SSはなんとなくダラダラと書けるので書きやすい。
好きな人との電話って、顔が見えないからこそ言えることがあったり、でいろいろと調子が狂うんですよね。そんなドキドキ感を出したくて。
それにしても……先生は電話だと口説きモード全開すぎて、彼女も私もどう受け取ればいいのかわからんです。冗談なんだか本気なんだか、書いてる私にもいまいちつかめない先生(^_^;)
今回のラストはアレでしょうか、先生なりに「腹をくくった」というところでしょうか。読者の方はもうおわかりだろうと思うのですが、彼女は「まさか、ありえない」と思っているので、本当に全然わかっていません(笑)
気まぐれ白衣先生ですが、楽しんでいただければ嬉しいです。
内容:突然の先生からの電話。私が学校に指輪をつけていった理由。
年明けは忙しく、風邪もひいたり、でかなりさぼっておりました。すみません……。
今年最初のSSは白衣先生です。
本当はバレンタインSSを書くつもりでしたが、バレンタインネタよりも先にこっちが浮かんでしまったので書いてみました。電話SSはなんとなくダラダラと書けるので書きやすい。
好きな人との電話って、顔が見えないからこそ言えることがあったり、でいろいろと調子が狂うんですよね。そんなドキドキ感を出したくて。
それにしても……先生は電話だと口説きモード全開すぎて、彼女も私もどう受け取ればいいのかわからんです。冗談なんだか本気なんだか、書いてる私にもいまいちつかめない先生(^_^;)
今回のラストはアレでしょうか、先生なりに「腹をくくった」というところでしょうか。読者の方はもうおわかりだろうと思うのですが、彼女は「まさか、ありえない」と思っているので、本当に全然わかっていません(笑)
気まぐれ白衣先生ですが、楽しんでいただければ嬉しいです。
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++ 物足りない ++
お風呂を出て、寒いと連呼しながらコタツに入ろうとした私に母が言う。
「あんたの携帯に電話。すぐ切れたけどうるさかったわよ」
「電話? ふーん、誰だろ」
友達からの電話は、よほど緊急の用件でもない限りかかってくることはなく、電話代がかかるので、外出の誘いであってもメールで済ませることが多い。
「男? 彼氏?」
携帯を覗き込もうと母が顔を寄せる。
「そんなわけないって……」笑って返しながら携帯を開いて、私は小さな悲鳴をあげてしまった。「えっ、な、なんで?」
「やっぱり男……」
母の呟きを無視して、私は居間を飛び出し、階段を駆け上がる。自室に入って、再びゆっくりと携帯を開いた。
携帯電話の着信通知には、先生の苗字が出ている。
また電話する、というようなことを先生は言ったけど、実際にはクリスマスの日以来、電話は一度もかかってこなかった。先生の忙しさがわからないから、私からかけることもなかった。それなのに、急にどうして電話なんかしてきたのだろう。
電話がかかってきたのは十分ほど前。先生の時間が空いているからかけてきたのだ、と考えると、かけ直すなら今が最適だ。
先生の番号を画面に呼び出し、大きく深呼吸。通話ボタンを押した。
『もしもし……切るよ?』
「はい」
先生がかけ直すのは私に電話代の負担がかからないため、と気づいたのは、以前の電話から三日ほど経ってからのことだ。気づいた時、あまりにもさらりとやってのける先生に惚れ直してしまった。こういう扱いに慣れていない私にとっては、先生から受ける行為が新鮮なのだ。
かかってくる、とわかっているのに、一呼吸おいてからじゃないと通話ボタンを押せない。
「もし、もし」
『それほどたいした用事でもないから、忙しいなら切ってもいいよ』
「たいした用事でもない?」
『……どうだろう。俺にとっては電話してしまうほどのことだった』
「聞きます」
『とりあえず、学校にアクセサリーはまずいでしょ』
「あっ……」
クリスマスにもらった指輪のことだ。
ちゃんとつけている、と先生に見せたくて、授業中はうまく隠しながら学校につけていったけど、結局見つかって一時的に没収されてしまった。
『没収箱に入っているのを見た時は本当に驚いた。まあ、抜き取っておいたよ、職権乱用で』
「はい、ごめんなさい。没収とかあるし、本当は学校にそういうのをつけていくのはイヤなんだけど……」
『……ん?』
「先生に……」
『俺?』
「見せたかった……な、と思ったりして」
先生の顔を見ないというだけで、自分で思う以上に言葉がするりと出ていく。
誰も見ていないのに、火照る頬が恥ずかしくて、電話を耳にあてたままうつむかずにはいられない。
どうしてこんなに恥ずかしいことを言ってしまったのだろう。後が続かない。先生だって気まずいに決まっている。
現に先生の声は全く聞こえてこない。困らせてしまっている。私が空気を打破しないと。
「それで、没収されたら意味ないんですけどね」
『……そうだね』
「もう、つけて行きません。家に保管しておきます」
『……それがいいよ』
一生懸命話したけど、先生からは浮かない返事しかない。
やっぱり、見せたかった、という私の気持ちの先走りは言うべきじゃなかったのかもしれない。先生にそんな気持ちは全くないのなら、さっきの言葉は本当に困惑させるだけでしかない。
「いろいろと……本当にごめんなさい」
『君は悪くないし、没収も気にしてないから謝らなくていい』
「見せたかったってだけで、無茶したかなって思って……」
『……今から俺んちに来ない?』
「はい?」
反省して落ち込みモードに入っていたけど、先生の突拍子もない言葉で一気に現実へ戻った。
どういう思考の展開をすれば、そんな言葉が出てくるのか。
「今からって……私パジャマだし、急に言われても」
『言ってみたくなっただけさ。本気じゃない』
「……先生、どうかしたんですか?」
『物足りなくなった』
「えっ?」
『……いや、一人で寝たくない夜もあるだけ』
「えっ、誰か呼ぶんですか? お、女の人とか?」
『ははっ、呼ばないさ』
「ですよね」
『君以外は』
「私は呼ばれても行けませんよ」
『残念。君が呼べば俺はすぐ行くのに』
今度は笑い声も聞こえてこない。
本当に呼べば来てくれる?――聞いてみたいけど、先生が肯定すればすぐ呼んでしまいそうだ。
「先生、本当に……」
『電話だと素直だから調子狂うね』
「そうですか?」
『前の電話の最後にも……』
「寝てたんじゃなかったんですか?」
『起きたよ、すぐ。……でも、切ったでしょ、君』
「だって、恥ずかしかったから」
『俺も君の声が聞けて嬉しい』
電話でよかった、と思った。先生の前だったら、どんな顔をしていたかわからない。いや、あまりの恥ずかしさに逃げ出してしまっただろう。
「先生、いつもそういうこと言うから……」
どうしたらいいのかわからない。
期待していいのかダメなのか――ドキドキのやり場がなくて持て余す。
『……君が卒業したら全部言うよ』
「何を、ですか?」
『さあ? そろそろバレると思ってるけど』
「わからないです」
『そりゃよかった。さて、寝ようか』
「あ、はい」
本当はもう少し話していたいけど、先生は学生ではない。用事もあるだろう。
『また明日。アレは君の机に入れておく』
「本当にごめんなさい。……おやすみなさい」
『はい、おやすみ』
携帯を耳から離して画面を見ると、通話中、の文字。
先生は切らないのだろうか、と思いながらも、電話代のことを考えて私から通話終了ボタンを押した。
◇終◇
---------------------------------------------------
読んでくださってありがとうございます。
よかったらコメント欄などから感想の声を聞かせてください。
今後の創作の励みにさせていただきます。
++ 物足りない ++
お風呂を出て、寒いと連呼しながらコタツに入ろうとした私に母が言う。
「あんたの携帯に電話。すぐ切れたけどうるさかったわよ」
「電話? ふーん、誰だろ」
友達からの電話は、よほど緊急の用件でもない限りかかってくることはなく、電話代がかかるので、外出の誘いであってもメールで済ませることが多い。
「男? 彼氏?」
携帯を覗き込もうと母が顔を寄せる。
「そんなわけないって……」笑って返しながら携帯を開いて、私は小さな悲鳴をあげてしまった。「えっ、な、なんで?」
「やっぱり男……」
母の呟きを無視して、私は居間を飛び出し、階段を駆け上がる。自室に入って、再びゆっくりと携帯を開いた。
携帯電話の着信通知には、先生の苗字が出ている。
また電話する、というようなことを先生は言ったけど、実際にはクリスマスの日以来、電話は一度もかかってこなかった。先生の忙しさがわからないから、私からかけることもなかった。それなのに、急にどうして電話なんかしてきたのだろう。
電話がかかってきたのは十分ほど前。先生の時間が空いているからかけてきたのだ、と考えると、かけ直すなら今が最適だ。
先生の番号を画面に呼び出し、大きく深呼吸。通話ボタンを押した。
『もしもし……切るよ?』
「はい」
先生がかけ直すのは私に電話代の負担がかからないため、と気づいたのは、以前の電話から三日ほど経ってからのことだ。気づいた時、あまりにもさらりとやってのける先生に惚れ直してしまった。こういう扱いに慣れていない私にとっては、先生から受ける行為が新鮮なのだ。
かかってくる、とわかっているのに、一呼吸おいてからじゃないと通話ボタンを押せない。
「もし、もし」
『それほどたいした用事でもないから、忙しいなら切ってもいいよ』
「たいした用事でもない?」
『……どうだろう。俺にとっては電話してしまうほどのことだった』
「聞きます」
『とりあえず、学校にアクセサリーはまずいでしょ』
「あっ……」
クリスマスにもらった指輪のことだ。
ちゃんとつけている、と先生に見せたくて、授業中はうまく隠しながら学校につけていったけど、結局見つかって一時的に没収されてしまった。
『没収箱に入っているのを見た時は本当に驚いた。まあ、抜き取っておいたよ、職権乱用で』
「はい、ごめんなさい。没収とかあるし、本当は学校にそういうのをつけていくのはイヤなんだけど……」
『……ん?』
「先生に……」
『俺?』
「見せたかった……な、と思ったりして」
先生の顔を見ないというだけで、自分で思う以上に言葉がするりと出ていく。
誰も見ていないのに、火照る頬が恥ずかしくて、電話を耳にあてたままうつむかずにはいられない。
どうしてこんなに恥ずかしいことを言ってしまったのだろう。後が続かない。先生だって気まずいに決まっている。
現に先生の声は全く聞こえてこない。困らせてしまっている。私が空気を打破しないと。
「それで、没収されたら意味ないんですけどね」
『……そうだね』
「もう、つけて行きません。家に保管しておきます」
『……それがいいよ』
一生懸命話したけど、先生からは浮かない返事しかない。
やっぱり、見せたかった、という私の気持ちの先走りは言うべきじゃなかったのかもしれない。先生にそんな気持ちは全くないのなら、さっきの言葉は本当に困惑させるだけでしかない。
「いろいろと……本当にごめんなさい」
『君は悪くないし、没収も気にしてないから謝らなくていい』
「見せたかったってだけで、無茶したかなって思って……」
『……今から俺んちに来ない?』
「はい?」
反省して落ち込みモードに入っていたけど、先生の突拍子もない言葉で一気に現実へ戻った。
どういう思考の展開をすれば、そんな言葉が出てくるのか。
「今からって……私パジャマだし、急に言われても」
『言ってみたくなっただけさ。本気じゃない』
「……先生、どうかしたんですか?」
『物足りなくなった』
「えっ?」
『……いや、一人で寝たくない夜もあるだけ』
「えっ、誰か呼ぶんですか? お、女の人とか?」
『ははっ、呼ばないさ』
「ですよね」
『君以外は』
「私は呼ばれても行けませんよ」
『残念。君が呼べば俺はすぐ行くのに』
今度は笑い声も聞こえてこない。
本当に呼べば来てくれる?――聞いてみたいけど、先生が肯定すればすぐ呼んでしまいそうだ。
「先生、本当に……」
『電話だと素直だから調子狂うね』
「そうですか?」
『前の電話の最後にも……』
「寝てたんじゃなかったんですか?」
『起きたよ、すぐ。……でも、切ったでしょ、君』
「だって、恥ずかしかったから」
『俺も君の声が聞けて嬉しい』
電話でよかった、と思った。先生の前だったら、どんな顔をしていたかわからない。いや、あまりの恥ずかしさに逃げ出してしまっただろう。
「先生、いつもそういうこと言うから……」
どうしたらいいのかわからない。
期待していいのかダメなのか――ドキドキのやり場がなくて持て余す。
『……君が卒業したら全部言うよ』
「何を、ですか?」
『さあ? そろそろバレると思ってるけど』
「わからないです」
『そりゃよかった。さて、寝ようか』
「あ、はい」
本当はもう少し話していたいけど、先生は学生ではない。用事もあるだろう。
『また明日。アレは君の机に入れておく』
「本当にごめんなさい。……おやすみなさい」
『はい、おやすみ』
携帯を耳から離して画面を見ると、通話中、の文字。
先生は切らないのだろうか、と思いながらも、電話代のことを考えて私から通話終了ボタンを押した。
◇終◇
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読んでくださってありがとうございます。
よかったらコメント欄などから感想の声を聞かせてください。
今後の創作の励みにさせていただきます。
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無題
お風邪はもう大丈夫ですか?先生話、とても楽しみながら読ませていただきました!
先生職権濫用しすぎですよ…(・ω・;)(;・ω・)笑
読んでるこっちが恥ずかしくなっちゃうような台詞ばかりでしたが、先生だからさらりと言えちゃうんですね。そして似合ってるし!
近づきそうで近づかない2人の距離が好きです。
ありがとうございました(*´U`*)気長に次のお話を楽しみにしてます。
先生職権濫用しすぎですよ…(・ω・;)(;・ω・)笑
読んでるこっちが恥ずかしくなっちゃうような台詞ばかりでしたが、先生だからさらりと言えちゃうんですね。そして似合ってるし!
近づきそうで近づかない2人の距離が好きです。
ありがとうございました(*´U`*)気長に次のお話を楽しみにしてます。
Re:無題
お久しぶりです、さゆきさん。新作SSへの早速の感想をありがとうございます。
喉が痛かったり鼻がつまったりして、ちょっと大変だった風邪はもうすでに治ってます。ただ、体調以外にも色々と趣味で忙しくて、なかなかSS執筆や日記などに手が回らなかっただけなのです……すみません。
白衣先生SSものすごく楽しんで読んでいただけた様子が伝わってきて、私も嬉しくなってます。
私も、甘い言葉乱舞は自分で書いてて照れくさくもあるんですけど、先生のキャラが自然と私の脳裏に浮かばせるというか、書かせるというか。に、似合ってますかね? ああ、そりゃよかった(笑)
近づきそうで近づかない二人、もどかしいながらも私も楽しんで書いているので、読んだ方にも楽しんでもらえて嬉しいです、本当に。
マイペースのダラダラ更新ですみませんが……気長に待ってやってください。感想ありがとうございました(^-^)
喉が痛かったり鼻がつまったりして、ちょっと大変だった風邪はもうすでに治ってます。ただ、体調以外にも色々と趣味で忙しくて、なかなかSS執筆や日記などに手が回らなかっただけなのです……すみません。
白衣先生SSものすごく楽しんで読んでいただけた様子が伝わってきて、私も嬉しくなってます。
私も、甘い言葉乱舞は自分で書いてて照れくさくもあるんですけど、先生のキャラが自然と私の脳裏に浮かばせるというか、書かせるというか。に、似合ってますかね? ああ、そりゃよかった(笑)
近づきそうで近づかない二人、もどかしいながらも私も楽しんで書いているので、読んだ方にも楽しんでもらえて嬉しいです、本当に。
マイペースのダラダラ更新ですみませんが……気長に待ってやってください。感想ありがとうございました(^-^)
SS探しなどにどうぞ
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プロフィール
HN:
水月
性別:
女性
自己紹介:
年齢:30代前半
在住地:近畿地方
執筆歴:15年ほど
執筆ツール:WinXPノートパソコン
在住地:近畿地方
執筆歴:15年ほど
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