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関係:生徒指導と生徒
場所:相談室
前回の二人の続編になります。
先生が予想外に手強くて、やはり今回だけでは恋愛関係にはなってくれませんでした。先生の頑固さというか堅物さにはちょっとうんざりしてきてまして、そろそろ違うカップリングに浮気したい今日この頃です。
次回を書くとしたら、卒業式編で終わりかな、とは思っています……が、書くかどうかわからないので、申し訳ないですが続き確定ではないです。気が向いたら、ということで。さすがに、もっと恋愛関係に発展しやすい人書きたいです(笑)
場所:相談室
前回の二人の続編になります。
先生が予想外に手強くて、やはり今回だけでは恋愛関係にはなってくれませんでした。先生の頑固さというか堅物さにはちょっとうんざりしてきてまして、そろそろ違うカップリングに浮気したい今日この頃です。
次回を書くとしたら、卒業式編で終わりかな、とは思っています……が、書くかどうかわからないので、申し訳ないですが続き確定ではないです。気が向いたら、ということで。さすがに、もっと恋愛関係に発展しやすい人書きたいです(笑)
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++ 呼び出し・後編 ++
あの日から、私はスカート丈を元に戻し、全く校則違反にならない服装で学校へと通っていた。
先生に近づいてほしくなかったし、呼び出されることもたえられそうになかったから。なにより、あんなことを言われて、それでも続けていられるほど私は強くない。
これで先生との接点は自然となくなる、と思っていたのに、なぜか私はまた呼び出されたのだ――。
相談室へ行くと、今度は先生が私を待っていた。
「校則違反してないんですけど。なんで呼び出すんですか?」
「今日は君の服装ではない。この前の返事を……」
すぐにわかった。あのことだ。
緊張で、立っていた体が自然とこわばっていく。
すぐに逃げ出さないのは、心のどこかで返事を求めているのかもしれない。
「返事をするべきだと思った」
「いりません。バカって言葉で十分です」
パイプイスがガタリと鳴っただけなのに、私の体は反応してしまう。
先生が立ち上がり、上体を折った。
「私がどうであれ、あれは言い過ぎた。君の言う通り、言葉を選ぶべきだった。すまない」
先生のようなきっちりとした大人が、こんなに堂々と私みたいな子供に謝るとは思っていなかったから、びっくりしてしまった。あわてて手を振る。
「もう忘れました。だから、いいです、謝らなくても……」
「そうだろうが……すまない」
そう言って先生が体を起こすと、ふわりと風が吹いた。
「あれ? 先生? タバコは……」
先生は手のひらで胸を軽く叩く。
「持ち歩くこともしていない。君がスカートを元に戻しているのを見た日から禁煙を試みている」
「私のスカート?」
「やめろと生徒に言うばかりでなく、私も何かやめるべきだと思った。きっかけは……あの日の君の言葉だ」
「じゃあ、私がスカートを短くしたら?」
「禁煙をやめる」
先生が生徒指導部にいる理由が、なんとなくわかったような気がした。どこまでも真面目なのだ。
私のような子供に謝り、そして言葉を真摯に受け止めてくれる。
ああ、本当にもう――。
「先生、言っていいですか?」
「何を、だ?」
「やっぱり好きです。先生すごいかっこいいです」
先生が目を伏せ、眼鏡のフレームに触れる。イスに座って、私にも座るように無言でうながした。
イスに座って、先生と向き合う。面談や呼び出しとは比べものにならない緊張感。
「教師と生徒が付き合うのは私の中では、ありえない、と思っている。生徒をそのような対象で見たこともない。君もそれはわかっているだろう?」
「付き合ってとは軽々しく言えないけど、先生の気持ちはちゃんと聞きたい……です。あ、でも先生に彼女いるなら諦めます、ちゃんと」
先生は私より大人で経験もあるから、女の人と付き合ったこともあるし、彼女がいても不思議じゃない。諦めなければならないだろう、という覚悟は少しだけあった。
「付き合ってる女性はいない。そして現在、君への恋愛感情はない。だが、君のように私に真正面から物を言う女性は嫌いではない」
恋愛感情はないけど、嫌いではない――。
私はこの言葉をどうとらえたらいいんだろう。期待する心は、やっぱりプラス方向に考えてしまう。可能性はあるように思える。
「付き合うこともあるかもしれない、ってことですか?」
「君が生徒である限り、それはありえない」
「じゃあ、生徒じゃなくなったら?」
「……わからない、としか言えないな。君もそうだろう? 卒業するまでにその気持ちがなくなる可能性もある」
「ないです。もし、卒業しても残ってたら?」
「その時は、私もきちんと考えよう」
思わぬ返事に、やった、と小さく叫んで机を叩いてしまった。
「本当ですね?」
「君が進路も決まって卒業すれば、の話だ」
この先生に、ここまで言わせるだけでもすごいかもしれない。恋愛関係として進展したわけじゃないけど、何かが変わったような気がしてうれしくなった。
「君の気持ちを聞いたからといって、今までの対応を変えることはない」
浮かれる私へ容赦ない言葉が飛ぶ。でも、それすらなんだか愛しく感じた。
「そんな先生だから好きなんです」
先生からの返事はない。
心の中で先生に呼びかける。
先生のためにがんばって卒業します――。
◇終◇
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読んでくださってありがとうございます。
よかったらコメント欄などから感想の声を聞かせてください。
今後の創作の励みにさせていただきます。
++ 呼び出し・後編 ++
あの日から、私はスカート丈を元に戻し、全く校則違反にならない服装で学校へと通っていた。
先生に近づいてほしくなかったし、呼び出されることもたえられそうになかったから。なにより、あんなことを言われて、それでも続けていられるほど私は強くない。
これで先生との接点は自然となくなる、と思っていたのに、なぜか私はまた呼び出されたのだ――。
相談室へ行くと、今度は先生が私を待っていた。
「校則違反してないんですけど。なんで呼び出すんですか?」
「今日は君の服装ではない。この前の返事を……」
すぐにわかった。あのことだ。
緊張で、立っていた体が自然とこわばっていく。
すぐに逃げ出さないのは、心のどこかで返事を求めているのかもしれない。
「返事をするべきだと思った」
「いりません。バカって言葉で十分です」
パイプイスがガタリと鳴っただけなのに、私の体は反応してしまう。
先生が立ち上がり、上体を折った。
「私がどうであれ、あれは言い過ぎた。君の言う通り、言葉を選ぶべきだった。すまない」
先生のようなきっちりとした大人が、こんなに堂々と私みたいな子供に謝るとは思っていなかったから、びっくりしてしまった。あわてて手を振る。
「もう忘れました。だから、いいです、謝らなくても……」
「そうだろうが……すまない」
そう言って先生が体を起こすと、ふわりと風が吹いた。
「あれ? 先生? タバコは……」
先生は手のひらで胸を軽く叩く。
「持ち歩くこともしていない。君がスカートを元に戻しているのを見た日から禁煙を試みている」
「私のスカート?」
「やめろと生徒に言うばかりでなく、私も何かやめるべきだと思った。きっかけは……あの日の君の言葉だ」
「じゃあ、私がスカートを短くしたら?」
「禁煙をやめる」
先生が生徒指導部にいる理由が、なんとなくわかったような気がした。どこまでも真面目なのだ。
私のような子供に謝り、そして言葉を真摯に受け止めてくれる。
ああ、本当にもう――。
「先生、言っていいですか?」
「何を、だ?」
「やっぱり好きです。先生すごいかっこいいです」
先生が目を伏せ、眼鏡のフレームに触れる。イスに座って、私にも座るように無言でうながした。
イスに座って、先生と向き合う。面談や呼び出しとは比べものにならない緊張感。
「教師と生徒が付き合うのは私の中では、ありえない、と思っている。生徒をそのような対象で見たこともない。君もそれはわかっているだろう?」
「付き合ってとは軽々しく言えないけど、先生の気持ちはちゃんと聞きたい……です。あ、でも先生に彼女いるなら諦めます、ちゃんと」
先生は私より大人で経験もあるから、女の人と付き合ったこともあるし、彼女がいても不思議じゃない。諦めなければならないだろう、という覚悟は少しだけあった。
「付き合ってる女性はいない。そして現在、君への恋愛感情はない。だが、君のように私に真正面から物を言う女性は嫌いではない」
恋愛感情はないけど、嫌いではない――。
私はこの言葉をどうとらえたらいいんだろう。期待する心は、やっぱりプラス方向に考えてしまう。可能性はあるように思える。
「付き合うこともあるかもしれない、ってことですか?」
「君が生徒である限り、それはありえない」
「じゃあ、生徒じゃなくなったら?」
「……わからない、としか言えないな。君もそうだろう? 卒業するまでにその気持ちがなくなる可能性もある」
「ないです。もし、卒業しても残ってたら?」
「その時は、私もきちんと考えよう」
思わぬ返事に、やった、と小さく叫んで机を叩いてしまった。
「本当ですね?」
「君が進路も決まって卒業すれば、の話だ」
この先生に、ここまで言わせるだけでもすごいかもしれない。恋愛関係として進展したわけじゃないけど、何かが変わったような気がしてうれしくなった。
「君の気持ちを聞いたからといって、今までの対応を変えることはない」
浮かれる私へ容赦ない言葉が飛ぶ。でも、それすらなんだか愛しく感じた。
「そんな先生だから好きなんです」
先生からの返事はない。
心の中で先生に呼びかける。
先生のためにがんばって卒業します――。
◇終◇
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読んでくださってありがとうございます。
よかったらコメント欄などから感想の声を聞かせてください。
今後の創作の励みにさせていただきます。
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無題
腰痛の方はいかがですか?ゆっくり休めて下さいね♪(^_^)
ちょっと年度末から、子供の役員ダブルパンチをくらってしまい、ヘロヘロでございました^^;
久々に覗かせて頂いたら。。こんなに先生モノが!
ああ。。幸せ。。頑固なタイプの先生も。。っていうか、そんな所があるから好きです♪私も。
早く良くなって下さいませ♪
ちょっと年度末から、子供の役員ダブルパンチをくらってしまい、ヘロヘロでございました^^;
久々に覗かせて頂いたら。。こんなに先生モノが!
ああ。。幸せ。。頑固なタイプの先生も。。っていうか、そんな所があるから好きです♪私も。
早く良くなって下さいませ♪
Re:無題
お久しぶりです、ながのさん。体調などなどでレスが大幅に遅れてしまってすみません……。腰痛のほうはGWに酷使してしまったものの、かなりよくなっていて割と長時間座っていられるようになったので、ぼちぼち創作意欲を発散させていこうかなと思ってるところです。
頑固な先生は、恋愛関係があまり進展しないので書いててちょっとつまらんところがありましたが(笑)、私も好きだったりします。なんていうかこう……一筋縄ではいかないところが「好きな子にだったらどう変化するんだろう」と想像させるといいますか。とレスしていたらまた書きたくなってきてしまいましたよ……さて、何を書こうか。
SSばかりののんびり更新ではありますが、またいつでも覗いてやってくださいね。
頑固な先生は、恋愛関係があまり進展しないので書いててちょっとつまらんところがありましたが(笑)、私も好きだったりします。なんていうかこう……一筋縄ではいかないところが「好きな子にだったらどう変化するんだろう」と想像させるといいますか。とレスしていたらまた書きたくなってきてしまいましたよ……さて、何を書こうか。
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プロフィール
HN:
水月
性別:
女性
自己紹介:
年齢:30代前半
在住地:近畿地方
執筆歴:15年ほど
執筆ツール:WinXPノートパソコン
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