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関係:教師と生徒
場所:駅前
内容:夏祭り。浴衣を着て待ち合わせの場所にいた私。そこへ友達から「遅れる」とメールが入る。一人立っている私の前に現れたのは――
久しぶりのSSで久しぶりの白衣の先生の登場です。
どのカップリングにしようかと考えていた時に、ふと白衣先生の「浴衣かわいいね」というような軽いセリフが浮かんできたんです。結局このセリフ自体は使うことなく終わりましたが。
特にストーリーを考えずに書き進めていたので、二人はダラダラまったりと立って話しているだけ。
ただ、ラストの10行ほどにものすごく苦戦しました。しっくりくる流れにならないので、書いては消し、消しては考えて……30分以上を費やしてます(笑)
久しぶりの白衣先生なのでどこまで軽くすればいいかわからず、前回までと雰囲気が変わってしまってるかもしれませんが、白衣先生好きな方おられましたら、お待たせしました、と(笑)
1ヶ月以上書いていなかったので少々手探りのSSですが、楽しんでいただければ嬉しいです。
場所:駅前
内容:夏祭り。浴衣を着て待ち合わせの場所にいた私。そこへ友達から「遅れる」とメールが入る。一人立っている私の前に現れたのは――
久しぶりのSSで久しぶりの白衣の先生の登場です。
どのカップリングにしようかと考えていた時に、ふと白衣先生の「浴衣かわいいね」というような軽いセリフが浮かんできたんです。結局このセリフ自体は使うことなく終わりましたが。
特にストーリーを考えずに書き進めていたので、二人はダラダラまったりと立って話しているだけ。
ただ、ラストの10行ほどにものすごく苦戦しました。しっくりくる流れにならないので、書いては消し、消しては考えて……30分以上を費やしてます(笑)
久しぶりの白衣先生なのでどこまで軽くすればいいかわからず、前回までと雰囲気が変わってしまってるかもしれませんが、白衣先生好きな方おられましたら、お待たせしました、と(笑)
1ヶ月以上書いていなかったので少々手探りのSSですが、楽しんでいただければ嬉しいです。
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++ 夏休みの偶然 ++
夏祭りが行われる日、今年初めての浴衣を着た。友達と行くだけではあったけど、浴衣を着るだけで自分がかわいくなったように思える。
慣れない下駄で駅前に立っていた私の携帯が震える。開いてみると『三十分くらい遅れるからどっかで時間つぶして。ごめんね!』と友達からメールが届いていた。『わかった。急がなくていいからね』と無難なメールを返す。
時間を潰そうにも、正直あまり歩きたくない。閉じた携帯に目を落として、どうしようかと思案していると、視界の中で誰かの靴が止まった。
「彼氏でも待ってんの?」
ナンパだったら心底うっとうしい。そう思いながら顔を上げると、見知った男性の顔――先生が立っていた。校内じゃないから白衣は着ていない。私服の先生だ。
「あ、よかった、先生だった」
「よかった?」
「ナンパだったら嫌だと思ったんで」
先生は私の隣へと移った。
「ナンパ避けに立っていてあげるよ」
「まあ、でもナンパなんて来ないと思いますけど」
ナンパは面倒くさいけど、友達と一緒の時にしかされたことがない。私一人では声をかける人もいないと本当に思っている。
「来るさ、ナンパ」
先生の言葉は冗談か本気かわからないけど、はっきりと言われて少し気恥ずかしくなった。
「そうですか?」
「フラフラと君のとこに来た男がここに」
「女子のとこにはいつもフラフラ行ってますね、先生は」
「久しぶりに会うのに相変わらず手厳しいね」
隣に立っていると先生の顔が全然見えない。先生の表情は気になるけど、隣を見た瞬間に先生と目が合ってしまったら、と考えるだけで恥ずかしくなる。
本当は久しぶりに先生の顔が見られて嬉しい。だけど、私はこういう態度しかとれない。
「彼氏……じゃないですから」
「なにが?」
「待ってるの、友達です。遅れるってメールがあって」
先生は大人だから私が誰を待っていようと全く気にしていないかもしれないのに、私は何をわざわざ訂正しているのだろう。
うつむいて、こっそりと先生の大きな靴を見つめていた。
「この歳になると夏祭りに興味はないけど、浴衣を着たかわいい子連れて歩けるなら悪くはないね」
浴衣を着たかわいい子、を私のことだと思ってしまうなんて、期待をするにもほどがある。
「浴衣を着た人ならいっぱいいますよ。先生なら声をかければすぐなのに」
「でも、君は俺と歩いてくれないでしょ」
「えっ……?」
おもわず顔を上げると、先生の目がじっとこっちを見ていた。
目が合っても先生は何も言わず、やがていつものようにふわっと笑った。
「ナンパは苦手なんだ」
「だから……」真に受けて期待してしまう前に早く次の言葉を出さなければ。
「隣にいる私で済ませようとしたんですね」
ああ、と言って先生は楽しそうに笑う。
「そういう受け取り方もありだね」
私なりの気持ちの防衛策は先生に笑われてしまった。
本当はどういう意味なんですか。聞きたいけど何かに阻まれて言葉にならない。
「手を振ってる子がいるけど……友達?」
はっきり見えないけど友達らしき影に手を振ってみると、相手はさらに大きく手を振った。
「俺の役目は終わり」
先生が歩き出す。
楽しかった偶然が終わろうとしている。
「ま、待って、先生」
しがみつくように慌てて先生を呼び止めた。
「ん?」
「私、一緒に歩きますから。ちゃんと浴衣を着て先生と歩きますから」
戻ってきた先生が私の前へ立つ。
「俺も一つ明かそうか」
「何ですか?」
「君が一人だったらナンパしようと思ってた」
「それって……」
「次は始業式。有意義な夏休みを」
正解のない宿題を私の心に残していき、先生は早足で駅へ向かう人の中へ紛れていった。
◇終◇
---------------------------------------------------
読んでくださってありがとうございます。
よかったらコメント欄などから感想の声を聞かせてください。
今後の創作の励みにさせていただきます。
++ 夏休みの偶然 ++
夏祭りが行われる日、今年初めての浴衣を着た。友達と行くだけではあったけど、浴衣を着るだけで自分がかわいくなったように思える。
慣れない下駄で駅前に立っていた私の携帯が震える。開いてみると『三十分くらい遅れるからどっかで時間つぶして。ごめんね!』と友達からメールが届いていた。『わかった。急がなくていいからね』と無難なメールを返す。
時間を潰そうにも、正直あまり歩きたくない。閉じた携帯に目を落として、どうしようかと思案していると、視界の中で誰かの靴が止まった。
「彼氏でも待ってんの?」
ナンパだったら心底うっとうしい。そう思いながら顔を上げると、見知った男性の顔――先生が立っていた。校内じゃないから白衣は着ていない。私服の先生だ。
「あ、よかった、先生だった」
「よかった?」
「ナンパだったら嫌だと思ったんで」
先生は私の隣へと移った。
「ナンパ避けに立っていてあげるよ」
「まあ、でもナンパなんて来ないと思いますけど」
ナンパは面倒くさいけど、友達と一緒の時にしかされたことがない。私一人では声をかける人もいないと本当に思っている。
「来るさ、ナンパ」
先生の言葉は冗談か本気かわからないけど、はっきりと言われて少し気恥ずかしくなった。
「そうですか?」
「フラフラと君のとこに来た男がここに」
「女子のとこにはいつもフラフラ行ってますね、先生は」
「久しぶりに会うのに相変わらず手厳しいね」
隣に立っていると先生の顔が全然見えない。先生の表情は気になるけど、隣を見た瞬間に先生と目が合ってしまったら、と考えるだけで恥ずかしくなる。
本当は久しぶりに先生の顔が見られて嬉しい。だけど、私はこういう態度しかとれない。
「彼氏……じゃないですから」
「なにが?」
「待ってるの、友達です。遅れるってメールがあって」
先生は大人だから私が誰を待っていようと全く気にしていないかもしれないのに、私は何をわざわざ訂正しているのだろう。
うつむいて、こっそりと先生の大きな靴を見つめていた。
「この歳になると夏祭りに興味はないけど、浴衣を着たかわいい子連れて歩けるなら悪くはないね」
浴衣を着たかわいい子、を私のことだと思ってしまうなんて、期待をするにもほどがある。
「浴衣を着た人ならいっぱいいますよ。先生なら声をかければすぐなのに」
「でも、君は俺と歩いてくれないでしょ」
「えっ……?」
おもわず顔を上げると、先生の目がじっとこっちを見ていた。
目が合っても先生は何も言わず、やがていつものようにふわっと笑った。
「ナンパは苦手なんだ」
「だから……」真に受けて期待してしまう前に早く次の言葉を出さなければ。
「隣にいる私で済ませようとしたんですね」
ああ、と言って先生は楽しそうに笑う。
「そういう受け取り方もありだね」
私なりの気持ちの防衛策は先生に笑われてしまった。
本当はどういう意味なんですか。聞きたいけど何かに阻まれて言葉にならない。
「手を振ってる子がいるけど……友達?」
はっきり見えないけど友達らしき影に手を振ってみると、相手はさらに大きく手を振った。
「俺の役目は終わり」
先生が歩き出す。
楽しかった偶然が終わろうとしている。
「ま、待って、先生」
しがみつくように慌てて先生を呼び止めた。
「ん?」
「私、一緒に歩きますから。ちゃんと浴衣を着て先生と歩きますから」
戻ってきた先生が私の前へ立つ。
「俺も一つ明かそうか」
「何ですか?」
「君が一人だったらナンパしようと思ってた」
「それって……」
「次は始業式。有意義な夏休みを」
正解のない宿題を私の心に残していき、先生は早足で駅へ向かう人の中へ紛れていった。
◇終◇
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読んでくださってありがとうございます。
よかったらコメント欄などから感想の声を聞かせてください。
今後の創作の励みにさせていただきます。
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Re:無題
お久しぶりです、ねこさくさん。感想ありがとうございます。
ま、待たれてましたか。お、お待たせしました(^_^;)
どれだけ軽かろうとあくまで彼は教師なので大人な対応です(笑)
書きたいことはSSに込めましたので、あとの妄想はいくらでも広げてやってくださいな。
ま、待たれてましたか。お、お待たせしました(^_^;)
どれだけ軽かろうとあくまで彼は教師なので大人な対応です(笑)
書きたいことはSSに込めましたので、あとの妄想はいくらでも広げてやってくださいな。
Re:無題
おお、ながのさん、毎度感想をありがとうございます。
余韻でお亡くなりになられたのですね、わかります(笑)
私としては余韻を作った覚えはないんですけど(^_^;) この先生を書く時は本音をちょろちょろっと小出しにするようには心がけてます。あまりにかわされすぎるのも面白くないですしね。ドキッというポイントは重要。
ところで……寸止め番長ってなんですかね?(笑)
余韻でお亡くなりになられたのですね、わかります(笑)
私としては余韻を作った覚えはないんですけど(^_^;) この先生を書く時は本音をちょろちょろっと小出しにするようには心がけてます。あまりにかわされすぎるのも面白くないですしね。ドキッというポイントは重要。
ところで……寸止め番長ってなんですかね?(笑)
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プロフィール
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水月
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女性
自己紹介:
年齢:30代前半
在住地:近畿地方
執筆歴:15年ほど
執筆ツール:WinXPノートパソコン
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